東京マラソン本番もちょうど1か月を切りましたが、今回の合同トレーニングでは、東京新聞、ランナーズ雑誌の「クリール」から取材を受ける中で行われました。多くのメディアで取り上げていただけるようになり、改めて本番に向けて気合が入りました。
まずはオフィスで「クリール」の取材を1時間程度受けました。以前からベースボールマガジン社様には注目していただいていることもあり、和やかな雰囲気の中で取材は進められました。
千葉さんは最近取材が非常に増えていますが、後遺症を諦めずに回復し、日常生活では歩くことができています。しかし、チャレンジのハードルを上げることでもっと人生を豊かにさせていくためのこのプロジェクトの挑戦することの意義について熱く語っていました。
取材後の合間に板橋さんのデリバリーランチを食べながら栄養カウンセリングを行います。
本格的な冬が来たことで、豆乳を温めてグラノーラにかける、知り合いからもらったという食用菊の栄養素と食べ方について教えてもらうなど、季節や状況に合わせて栄養指導をしていく価値について改めて実感しました。
河原に移動してトレーニング開始。年末年始を挟み久々の本格トレーニングでしたが、やや走行時の分回しが戻ってきてしまっており、麻痺側の親指に力を乗せるためのアプローチを細野コーチ、福田PTにて行いました。
ここから2社の取材が同時に行われており、周りの人たちの注目を集めていましたが、千葉さんはじめトレーニングになるとスイッチが切り替わり、カメラを意識することなく全力でトレーニングに励みました。
トレーニング終了後、オフィスに戻って2件目の取材です。東京新聞記者の方からは、千葉さん個人にスポットを当てつつも、プロジェクト全体の目標となっている、チャレンジで伝えたいことやプロジェクトを支援している脳梗塞リハビリセンターが目指す社会についての質問がありました。
走りを見ていると健常者と変わらないように見えますが、過酷なレースを行う上で千葉さんの「見えにくい後遺症」は確実に大きな壁になっています。また、そういうチャレンジを医療の面からサポートする体制が社会で不十分であることが実情なのです。
障害者自身でないとわかりにくいことを千葉さんを中心に、各専門家が職種間連携でサポートしながら伝えていくこのプロジェクトの意義について、東京マラソン本番まであと1か月、行動で示していきたいと考えています。
この度、プロジェクトのランニングコーチである、細野氏が書籍第3弾となる「マラソンセンスとランニングiQ」を出版いたしました。
ご自身の経験から速くなるための段階はなんとなく感じながらも十人十色な部分も感じ、しかしながらも方程式のような一定の方向性は決まっているはずである。
というところから、4人の元トップランナーへインタビューをし、『現役時代の経験』と『今だったらこうしたのにな・・・』という思いを聞き、まとめた一冊になっているそうです。
細野氏曰く 、
「走るという要素には心技体を通した成長のキッカケがあり、 心だけではダメで、体だけでもダメ。いちばん重要なのは卓越した技です。」
と言います。しかし技にそこまで固執していいのか?と思ったら、
「しかし卓越した技は駆使するだけの体が必要です。 そして、いつでも繰り出せる心が要です。」
と、更に付け加えています。
本の内容は以下の通りです。
量だけでは限界がある、質を意識したトレーニングの本質とは?筆者が語る正しい、走りの理論
心技体の作り方をトップを走ってきたランナーのインタビューから紐解いた一冊。
誰でもトップアスリートになれずとも、トップアスリートと同じ考え方はできる。センスの壁をiQで越える 「マラソンセンスとランニングiQ」を、ご興味のある方はぜひご一読ください!
【細野コーチ紹介Webサイト】http://sunlightrc.com/
《指導内容》
後脛骨筋のリリース、腓骨筋内側頭の促通、ステッピング練習。
《変化》
まだぶん回しは軽度残存しているが、母指側まで体重を乗せることが可能となってきた。
《次回の課題と対策》
寒いと硬さが目立ちやすい、上体の連動はできているので、膝から下の捻じれを修正していく。
《指導内容》
下腿の可動域の確保をPTと連携し改善。自然な体重移動を段差を利用して行う。
《変化》
自然な体重移動はかなり感覚として身についた。
《次回の課題と対策》
まだ、下腿部の可動域に課題あり今後のリハでこれを解決していく。
《指導内容》
運動前後、普段の糖質摂取について間食による塩分摂取に気をつけること昼食の食事バランスについて。
《変化》
運動前後に糖質、たんぱく質の摂取をするようになった。また、ランチに納豆、果物などをプラスすることで必要なたんぱく質、ビタミン、ミネラルを補給できるようになった。
《次回の課題と対策》
本番前の具体的な食事の取り方。